ROOMをもっと楽しくする写真術(後編)

自分のセンスに響いた好きなものを集めた自分のROOM。
それを伝える写真も上手におしゃれに撮って、my ROOMを飾りたいもの。
そこで、フォトライターとして活躍するセソコマサユキさんに、
あなたがアイテムに感じる「ステキ」を写真に撮るコツを教えてもらいました。

セソコマサユキ / Masayuki Sesoko

カメラ雑誌やライフスタイル雑誌、また書籍の編集者としてキャリアを積んだ後、独立して沖縄へ移住。著書『あたらしい沖縄旅行』(WAVE出版)では撮影(一部)・取材・執筆をつとめ、ものづくりの視点から新しい沖縄の魅力を伝えている。観光情報サイト「沖縄CLIP」では編集長を務め、写真の撮り方ワークショップで講師をすることも。
http://masayukisesoko.com

光の種類と角度を意識して写真を撮ろう

写真の雰囲気を決める大切な要素に「光」があります。
まずは光の色について。簡単に言うと自然光、つまり太陽の光がお部屋の中に差し込んでいる状態が、一番「自然な雰囲気(色)」の写真が撮れます。蛍光灯は青白い光なのでどこか人工的な写真に、白熱灯(電球)は黄味がかっているのであたたかい雰囲気が出ます。ただ、自然光以外は被写体の実際の色にも影響するので注意しましょう。
また光の向きも重要で、一般的には順光(被写体に対してカメラと光の向きが同じ)が、被写体にしっかりと光が当たって良いとされていますが、サイド光(被写体に横から光があたっている状態)では影ができるためどこかドラマチックな写真に、逆光(被写体の後ろから光が当たっている状態)だとふんわりとしたやわらかい写真が撮れます(明るさの調節が必要です)。
撮りたい写真の雰囲気に合わせて、光の色と向きを考えてみましょう。

ありのまま、だけでなくスタイリングも重要

たとえばお部屋の雰囲気をそのままに撮影するものも良いですが、時にはスタイリングも大切です。スタイリングとは、文字通りイメージ通りの写真を撮るために、スタイルを整えること。お部屋をコーディネートするのと同じような気分で、その被写体がよりステキに見えるようなスタイリングを考えてみましょう。マグカップの下にクロスをひいてみたり、実際の食事の時の雰囲気を演出してみたり。スタイリングをすることで、より自分のイメージに近い写真が撮れるようになるはず。これが、ステキなmy ROOMへの近道です。

写真加工アプリを使って、雰囲気を演出しよう

デジタルの写真の利点のひとつは気軽に加工できることですよね。実際の色やカタチと大きく異なるような加工はNGですが、写真の色味や明るさを変更して雰囲気作りをするのはOKです。スマホで簡単に使える写真加工アプリはたくさんあるので、好みの写真に加工しやすい、自分のお気に入りを見つけてみましょう。

たとえば「Instagram」は、他のSNSとの連携もしやすい、使いやすいアプリ。撮影してフィルターを掛けるだけの簡単操作でオシャレな画像がつくれます。フィルターとはテーマに沿った色調に自動で調整してくれる機能のこと。左のカップケーキの写真はInstagramのValenciaフィルターで彩度とコントラストがあがるフィルターを使いました。陰影を強調して立体感を出しながら色を鮮やかにすることで、あえてお菓子を「おもちゃの偽物」のように見せたかわいらしい写真に仕上げました。

Instagramを使い慣れた方には、「VSCO cam」がおすすめ。VSCO camのT1フィルターで加工したのが右の写真。こちらは彩度とコントラストを落とすことで、静かで、大人っぽい雰囲気を演出しています。フィルターのセンスの良さやレタッチ機能がさらに豊富なのがVSCO camの魅力ですが、さらに撮影時の機能にも注目です。水平を確認する水準器を表示させたり、ピントと露出(写真の明るさ)を別の位置に合わせることができるので(通常、スマホはピントの合う位置で露出が合うように設定されている)、使いこなせば写真の幅がグッと広がるのです。

アプリを活用すれば、iPhoneで撮った写真も、昔のフィルム写真のような、海外のインテリア雑誌に載っている写真のような、オシャレな雰囲気に!お手持ちのアイテムを撮影して加工して、たくさんコレ!してみましょう。

たくさん見て、たくさん撮ろう

撮影とは、撮りたい(伝えたい)写真をイメージして、それに近づくように工夫する作業のこと。今回ご紹介したコツは、そのための技術のほんの一部です。あれこれ考えながら撮影するのも楽しい時間ですよね。納得がいくまで試行錯誤しながらシャッターを切ってみてくださいね。
良い写真を撮るためのもうひとつのポイントは、雑誌やwebサイトなどでたくさんの「好きな写真」を見ること。最初は好きな写真のまねをしても良いかもしれません。光の角度、構図、コントラストなど、それらの写真がどんな風に撮影されたかを意識しながら見てみてください。そうすると、自分で撮影するときにまねしやすくなります。
そうやってたくさんの写真を見ることで、自分の引き出しが増えていくのです。イメージした写真が撮れるようになると、写真はもっと楽しくなりますよ。

あなたの写真で、たくさんのひとと「ステキ」が、ROOMを通して共有できますように。

PICKUP ROOM

編集部が見つけた、ステキなROOMユーザーのみなさん。
いろいろな人をフォローして、ROOMのフィードを賑やかにしてみてくださいね!

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